The Eagleの音と漆の鳴り

Headwayが掲げる理念の一つである「育てるアコースティックギター」。 その思想を体現する新たな挑戦として誕生したのが、「The Eagle」モデルです。 マスタービルダー百瀬恭夫の理念を受け継いだ、弟子達の手によって完成した「The Eagle」。生前の百瀬自身もこのモデルには大きな期待を寄せていました。

そしてもうひとつ、Headwayが近年力を入れてきた、日本のギターメーカーならではの「和」のギター作り。 その中で年に一度だけ夏の時期にだけ、生産ができる特別な塗装「漆」があります。 使い込むほどに美しく表情を深め、数十年という歳月をオーナーとともに歩む漆塗装。その経年変化の魅力と、「The Eagle」が持つ“育てるギター”という思想が融合し、新たな一本が誕生しました。

「The Eagle」が持つ鳴らし込むほどに増す豊かな響きと、漆塗装ならではの深みと存在感が重なり合う唯一無二の一本を、心ゆくまでご堪能ください。

漆
『彩漆KOBAYASHI』

プロフィール
小林登
1964年 長野県生まれ
国展工芸部準会員、信州木工会会員

1981年から漆の仕事に従事。
オリジナル漆小物の製作、及び多数の木工作家、家具製作所の制作品への漆仕上げを担当。
卓越した漆塗り技術と温かい人柄で、漆の魅力あふれる作品を生み出す。

The Eagleを象徴するデザインDesign
The Eagleを
象徴するデザインDesign

Eagleのシンボルモチーフとクラウンロゴ

ブランドロゴは空の王者であるEagleから着想を受け、王冠を意味する『Headwayクラウンロゴ』デザイン。 Headwayが創業当初よりシンボルモチーフとして使用してきた「Eagle」をリビルディング。羽を大きく広げ大空を羽ばたくワンシーンを切り取り、新時代への飛翔をイメージしています。

フェザーインレイ

指板にはEagleの羽根(イーグルフェザー)が舞い散る様子を描きました。イーグルフェザーにはこれから進むべき道を示し、未来を飛躍させる役割を持つと言われており、 Headwayの、そして本シリーズを手にする皆さんの新しいスタートを願ったデザインとなっています。

サウンドホールカバー

サウンドホールカバーにはボディ内部の保湿やハウリングの軽減効果などがあります。”The Eagle”を象徴するデザインが組み込まれ、堂々たるEagleに相応しい佇まいとなっています。

鳴りを生み出す木材へのこだわりMaterial
鳴りを生み出す
木材へのこだわりMaterial

シトカスプルースと
インディアン・ローズウッドサイドバックの組み合わせ

ボディトップには、アコースティックギターの王道ともいえる「シトカスプルース」を採用し、バランスのとれた倍音とレスポンスはシーンを選ばないからこそ、長年使い続けられる音になります。

サイドバックには適度に硬質で反発の良い「インディアン・ローズウッド」を採用。張りのあるローズウッド特有の低音と高音がサウンドの土台を作り、The Eagleのサウンドと漆のコラボレーションにより、最大限の鳴りが引き出されたダイレクト感すら感じる響きを生み出します。

1ピースのマホガニーネック

Headwayのギター作りの中で特に強いこだわりを持っているのがネックの製作です。手に馴染み長く使い込めるギターを目指す為、1本1本手作業でグリップを確認しながら製作されます。
また、ネック材はマホガニーを1ピースで使用しており、継ぎの無いネックは反りの安定や仕上がりの美しさを生み出します。

製品一覧Lineup

漆の特徴とThe Eagleの親和性Features
漆の特徴と
The Eagleの親和性Features
01

新たなカラーRED GRADATIONと
漆が生み出す琥珀色

ヘッドトップを彩る「Eagle Inlay」や各部のバインディングが纏う琥珀色は、漆を重ねることで自然に生まれる色彩で、ギター全体に独特の雰囲気を纏わせます。 この漆が持っている琥珀色と相性を考慮しながら、経験豊富な飛鳥ファクトリーの塗装職人がボディの「RED GRADATION」を専用に調色。
赤色は時とともに色合いや風合いを深める色であり、漆もまた歳月とともに独自の艶と味わいを育んでいきます。 長い年月を重ねるほどに、その変化はユーザーだけの個性となり、何十年という時をかけて相棒として寄り添い育ててもらえる1本を目指しました。

02

漆塗装の耐久性

漆塗装は塗膜が非常に薄く、約0.05mmほどの塗膜厚で構成されています。数値だけを聞くと強度面での不安を心配しますが、溶剤系塗料よりも強固に木材に付着するため剛性も非常に高く仕上がります。 また、防腐、防水、防虫効果にも優れており「漆塗りは数十年後に最高の美しさになる」とも言われ、漆塗り家具同様、長い時間をかけ使い込んでいく楽しみがあります。

03

漆の音響特性とThe Eagleの
『Mid Point Shifted X Bracing』

Headway発足時に百瀬が使用していたノーマルブレーシングを基礎とし、カスタムビルダー安井・降幡の両名が現代的なアレンジを取り入れ、再設計に挑んだ『Mid Point Shifted X Bracing』を採用。
また、通常よりも力木の削りを浅くした『Shallow Scalloped』仕様はこれまでは百瀬のCustomShopモデルでのみ用いられていましたが、The Eagleモデルの通常仕様として採用されました。 1音1音の粒立ちが良いトーンでありながら低音響く箱鳴りを併せ持ち、それら全てを倍音で包んだようなバランスの良いサウンドはこれまでのHeadwayサウンドを踏襲しつつも、Headwayの新たな可能性を感じさせます。

仕様specification
01

精度が鳴りを決める「蟻溝」ジョイント

蟻溝方式のジョイントは接合面積が広く、ボディとネックがまるでひとつの木材から出来ているかのような豊かな鳴りを生み出します。その高い接合強度からネック起きなどの問題が起こり辛く、一生涯を掛けて弾き続けて音の成長を楽しんで頂ける安定性を誇ります。

02

高精度な組み込みを約束する「後仕込み」

ボディとネックはそれぞれ別々に塗装された後、蟻溝工法によってジョイントされます。 この様に塗装後にジョイントされる方式を『後仕込み』と呼んでいます。 後仕込みを採用することで、塗装工程で生じてしまったボディとネックそれぞれの僅かな動きを見て接合角度を微調整してから組み込むことが可能となります。 ブリッジに対して適切なネックの角度を決められるため、結果として適切なサドルの高さ、弦高設定を行い易く、演奏性を高めることに一役買っています。

製作風景Gallery
注意事項Caution

-漆塗りのギターのお手入れについて気をつけることはありますか?

日々のお手入れはクロスの乾拭きが最適です。ポリッシュや研磨剤が含まれた化学クロスなどは塗膜が傷む原因になりますため、使用は控えてください。少し目立った汚れがついてしまった場合は、水を固く絞ったクロスで拭くことをお勧めします。



-漆の場合経年変化はありますか?

漆は紫外線への耐性が比較的弱く、導管に入った濃い色は残りながらも、経年によって少しずつ色が抜けていき淡い色あいに変化する可能性がございます。時間と共に移り行く塗装をお楽しみ頂ければ幸いです。