継承と創造、和材が導く新境地。大商談会限定エレキギターモデル【ディバイザー大商談会2025】

今年のディバイザー大商談会も開催まで残り2週間を切りました。
各モデルが続々と揃い始め徐々に期待が高まる中、充実したラインアップが形となりつつあります。
本日の記事では大商談会に出展するエレキギターモデルの一部を、ディバイザーが得意とする「和材」を用いたモデルに焦点を当て、ご紹介します。
「和材」による伝統の刷新
ディバイザーにおける和材の本格導入
出展モデルの情報公開の前に、ディバイザーにおける和材の活用にいたるまでの経緯を少しご紹介いたします。
ギター業界においては長らく「和材を使用したギター」は、主要なギター材である「アッシュ」や「アルダー」と比べて主流から外れ、それらの代替材としての印象が強い時代が続きました。
2014年、ディバイザーではウクレレでの試作を皮切りに、日本を代表する和材である桜を使用したギターの製作を本格的に開始。翌2015年にはディバイザー初となる、桜材をボディトップに用いたエレキギターが誕生します。
TLボディ:MT2 SKR-FM PRM/P STボディ:MCH2 SKR-FM PRM/P
それ以来、去年製作開始から10周年を迎えたこの「桜ギター」をはじめ、栃、楓など、多種多様な和材を用いたギター製作に積極的に取り組んでいます。
大商談会2025が送り出す、和材を用いたエレキギター
ここからはついに今年の大商談会出展モデル、その一部をご紹介します。
大商談会定番、「トチ材」モデル
大商談会でおなじみとなってきている「トチ材」を採用したモデルを、今年も多数出展いたします。
一口にトチ材といってもその杢目は様々。それらの杢目を見極めて、個性が発揮されるようなカラーリングを施し、特別なモデルを完成させています。
今回の大商談会では「Momose」、「DEVISER」の各ブランドと、「Premium Collection」ラインナップにて、トチ材を用いたギターを鋭意製作中です。
「Momose」が送るトチ材



Momoseブランドからはフレイム杢が出た美しいトチ材をボディトップに採用したモデルを製作中。これらのモデルはボディトップだけでなくボディ本体にもトチ材を使用しており、トチのハイ~ミッドに特徴のあるその音響特性も十分に堪能いただけるような仕様となっています。

ご覧いただく画像のギターが有するFホールからもわかる通り、ホロウ構造のギターも登場予定です。指板材やネック材など、気になる実機全体の仕様については大商談会当日の情報解禁をお待ちください。
フレイムトチ材×ROSETTEE
DEVISERブランドからはTLシェイプの「ROSETTEE」が登場。Momoseとはまた異なる印象の美しいフレイム杢の出たトチ材をボディトップに採用しました。塗装が杢の表情をさらに引き立て、より鮮やかなコントラストを生み出しています。
セミホロウボディと25インチスケールに加え、ノンピックガード仕様であることも本機「ROSETTEE」の特徴。最低限のパーツとFホールのみを備えたシンプルなボディトップだからこそ、和材の持つ豊かな表情が際立ちます。
ワンオフ生産、「Premium Collection」ラインナップのトチ材モデル
ワンオフモデルの製作を行う限定ラインナップ、「Premium Collection」でも杢目とカラーリングが美しく調和するモデルを出展予定です。「ワンオフ(1本もの)」の名の通り、材や杢目、カラーリングに徹底してこだわった、個性を存分に発揮したモデルをお楽しみいただけます。



厳選された素材と飛鳥工場の技術が融合した、特別な存在感を放つ本ラインナップ「Premium Collection」にもぜひご注目ください。
2年ぶりとなる「MSGモデル」
2023年の大商談会での登場以来となるMSGモデルが、ご要望にお応えし大商談会で再登場となります。2モデルを製作し、それぞれのボディトップ側に桜材とトチ材を採用。まずお伝えするのは桜材を用いたこちらのモデルです。

本モデルはバック材と和材の使用されているトップ材の割合にもこだわりを見せます。通常はトップ材が4mmのところ、本モデルでは贅沢にもトップ材10mm、バック材10mmのハーフハーフ仕様(最小幅値。最大幅は17.5mm:17.5mm)を採用。

トチをトップ材に用いたモデルには青のグラデーションカラーによる塗装が施され、そのボディトップを鮮やかに彩ります。

今回の大商談会MSGモデルは2モデル×2カラーの計4種のバリエーションで出展します。日本独自の和材を用いながらも、伝統的なボディシェイプを受け継ぐ新たなるモデルにご期待ください。
針葉樹の秘めたる可能性「フレイム杢」
フルアコ、セミアコモデルを送り出す「SeventySeven」ブランドからも興味深いモデルが登場します。
本モデルのボディトップに採用されるのは針葉樹の木材。針葉樹はそのまっすぐな木目が特徴で、ハイエンドギターでよく見かけるバール杢やフレイム杢などの広葉樹に多く見られる杢目が発現することは稀です。
ですが、ここでご紹介するモデルの針葉樹はフレイム杢が出た珍しい材を使用しています。樹種については大商談会当日の発表となりますが、木材に詳しくない人も一度は聞いたことがあるあの和材をボディトップに使用しています。

ボディバックに採用されるのは温かみのあるサウンドに定評のアフリカンマホガニー。実機全体の外観はもちろん、ボディトップ材とのかけ合わせによるサウンドも注目です。

SeventySevenブランドで人気の高いALBATROSSから展開となるこのモデル。その全容は大商談会当日に明らかとなります。
宮崎県の桜材×Momose
Momoseからは他にも、ブランド初となる宮崎県産の桜材を使用したモデルが登場します。ボディトップには本桜材を、ボディ本体には県の特産品であるマンゴーにちなみ、マンゴーウッドを採用しています。

ヘッドトップには県の木である「フェニックス」のイメージをデザイン。指板にはその名称から着想を得て、「不死鳥:フェニックス」の羽と舞い散る桜を描きました。
材にもデザインにもこだわりを持ち、見た目からも音からも県の魅力を味わっていただけること間違いなしのモデルとして、現在製作を進めています。
赤松を使用した「アカマツギター」
ディバイザーでは2017年に和材である赤松を、それも松くい虫の被害にあった材を使用したギター製作という異例のプロジェクトを開始。のちに「赤松ギタープロジェクト」と呼ばれるこの企画は、これまでギター製作で当たり前に使われていた材ではなくてもギターを作ることができるという、ギター製作の可能性を広げる1本となりました。
先日公開した予告記事でもご紹介していますが、今回の大商談会ではビザール・スタイルを取り入れた赤松ギターを出展予定。
赤松材と新たなボディシェイプの組み合わせで、ギターの持つさらなる可能性を押し広げる1本にもぜひご期待ください。
「サウンドメッセin大阪2025」での先行出展決定
本記事でご紹介したギター以外にも、たくさんの大商談会限定モデルが用意されています。
その一部は明日から開催するサウンドメッセin大阪2025での先行展示が決定し、本記事で取り上げたギターが出展する可能性も…。会場にお越しの方はぜひ弊社ブースにお立ちよりください。

各モデルの全貌は5月21日公開
いかかでしたでしょうか。ここまで、大商談会に出展予定の和材を使用したモデルの一部情報をご案内しました。
ディバイザーで培ってきた、和材を用いたモデルの製作技術。今年の大商談会でもギターが持つ可能性を広げ、新たな音の世界を切り開きます。
本記事にてご紹介した和材を用いた各モデルの全貌や詳細は、2025年5月21日(水)18時に公開されるディバイザー大商談会の特設サイトにて公開予定です。
ぜひ、特設サイトの公開を楽しみにお待ちください。
「ディバイザー大商談会2025」は、5月21日(水)に開催決定!当日18:00より特設サイトがオープンし、約150本におよぶ限定モデル・新製品を発表いたします。開催まで下記カウントダウンサイトより製品情報をティザー公開中!

新製品情報や日常の様子など、ディバイザー公式SNSにて続々と更新しております。
是非、フォロー&チェックをお願いいたします!